

先駆けて発表されたコラボレーションライン
「×NAVE(バイネイヴ)」を皮切りに、
2023年3月4日には
「Nave(ネイヴ)」と「ReNAVE(リネイヴ)」が本格始動。
これまでのおしゃれの既成概念を取り払い、
ワードローブに新風を吹き込む
まったく新しいプラットフォーム型ブランド
【NAVE(ネイヴ)】が
いよいよ始まります。
1時代に寄り添う「リアル」であること
2どう合わせても「様になる」こと
3心がときめく「上質感」があること
4毎日に愛せる「名品」であること
5着ていて楽しい「遊び心」があること
そんな【NAVE】の魅力を紐解く、短期連載。
1回目の今回はデビューを目前に控えた
「Nave」「ReNAVE」について
インタビューを敢行。ディレクターの二人の
リアルな“声”をお届けします。
――そもそも【NAVE】とはどういった経緯で生まれたのでしょうか?
斉藤▼昨年、前身のブランドからの卒業を機に、自分たちが見せたいものをよりブラッシュアップするには?ということをプロデューサーと話し合いました。これまでは結構セグメントしていた部分もあったので、今度はもうちょっと柔軟というか……さらに幅広い層の方に楽しんでいただける仕掛けができたらいいね、ということになって。
福田▼そこでベーシックを基調とした「ReNAVE」を(斉藤)くみちゃんが、ほどよくトレンド感を掛け合わせた「Nave」を私が手がけるほかに、さまざまな方とコラボレーションさせていただく「×NAVE」というラインも新たに生まれたりして。いろいろなブランドが集積するプラットフォーム型としての【NAVE】が立ち上がりました。


――なるほど、では斉藤さんの手がける「ReNAVE」のこだわりとはどんなことでしょうか?
斉藤▼ベーシックやスタンダードはもちろん根底にありますが、一番のポイントはキッズやメンズも楽しめる方向にシフトしたこと。たとえばプルオーバーひとつとっても、子どもならワンピースっぽく着られるし、小柄な方やコンパクトに着たい大人の方でも同じものが着られるような。
福田▼実際に「ReNAVE」の服を見たときに、同じアイテムでもこんなふうに着られるんだって思ったの。おしゃれ感があって、でもいきすぎてなくて、大人と子どもが共有できる服って、あるようでなかったなとあらためて思ったんだよね。
斉藤▼たとえば私の家族だったら、とあるメンズのアウターをすごくゆったり着たい私はL、夫はジャストなM、娘はワンピースのようにSを選んで着るなんてこともよくあったし、思い返せば私も昔、Gジャンをコンパクトに着たいときにあえてキッズサイズのものを選んで着たりもしていました。極端なことをいえば、最近は若い男の子たちがスカートやヒールをはいていたりもするし、女性だから、男性だから、子どもだからという垣根をなくして、“一緒に楽しめるもの”を作りたいなと思っていて。カテゴリーやジャンルで選ぶのではなく、好きなものを好きなように着る。ジェンダーレスやサイズレスに楽しめることは、制作において大きなテーマのひとつになっています。

――では、福田さんの手がける「Nave」では、どんなことを意識されていますか?
福田▼くみちゃんの「ReNAVE」と比べると、「Nave」はよりトレンドを意識したブランド。流行のキャッチ力の高い若い世代の方にも、ベーシックな服ばかりではちょっと物足りなさを感じている大人の方にも“これだったら私も挑戦できるかな”“可愛く見えるかな”と楽しんでいただけるように、トレンド感や甘さをほどよいバランスで取り入れたものを作りたかったんです。
斉藤▼たしかに、大人でも流行を取り入れたい人もいるし、だからといって流されるままに選ぶと無理をした感じに見えることもあるし……。
福田▼「私はどこで買ったらいいんだろう?」という方もたくさんいるじゃない? 私自身もトレンドのさじ加減がわからなくなることが多くて、艶やかさだったり可愛げだったり、うまくバランスの取れた服を作りたいなって思って。
――そうですね。でもベーシックな服と比べると、いい意味でクセのあるトレンド服で“幅広い層が楽しめる”ものを作るのは難しいようにも思えますが……どのような工夫を?
福田▼そう、とても難しいです。たとえば今季はショート丈のトップスが流行っていますが、短い丈は挑戦したいけど、おなかは出したくないという方も当然いますよね。そこを「Nave」ではフォルム自体は大きく変えずに、サイズ1は丈を短めに、でもサイズ2ではおなかが隠れる普通の丈にして差寸をつけたり、オフショルダーのブラウスも、肩位置を上げてクルーネックのようにも着られるデザインにしていたりと、気分や着方によってさまざまなアレンジができるようにしています。
――まさに「Nave」もサイズレスでエイジレス! それこそ【NAVE】がめざす、“幅広い層が楽しめる”というコンセプトにぴったりですね。
福田▼そうですね。ただ、私はスタイリストとして雑誌の仕事もしているし、そこではあくまでリアルを求められるので、やっぱり体がきれいに見えることは不可欠。私自身が小柄なこともあり、すらっと見せることができたり、ほどよく華やかな存在感が出せること……それも「Nave」の服作りにおいては強く意識しているところです。
▲福田さんが手がける「Nave」の中で、今季のおすすめのひとつでもある「ソフトタフタ スリットスリーブブルゾン」。「秋冬から少しずつ出始めたスリットスリーブは注目のデザイン。ジャケットよりもカジュアルさが出るぶん普段使いしやすく、春先からのデイリーアウターとして長いシーズンに活躍してくれます。ギャザーがたっぷりと入った丸みのあるシルエットで肉感も拾いにくかったりと、体が美しく見えるデザインや素材にもこだわりました」(福田)
ソフトタフタ ノースリーブブルゾン ¥24,970 3月4日発売
リリー Iラインスカート ¥17,930 3月4日発売
デラヴェジャージー Tシャツ¥9,900 4月上旬発売予定
▲斉藤さんが“どうしても作りたかった”という「ReNAVE」の「ライトツイードジャケット」も、春先からヘビーユース確実。「毎日のようにデニムをはいていることもあり、季節の変わり目はとくにトップスがパターン化しがち。コーディネートに変化をつけたくて、こんなジャケットを作りました。5種類の質感の異なる糸を組み合わせたツイード素材は着心地も軽やかなので、アウターというよりトップス感覚でさらっと取り入れていただきたいです」(斉藤)
▲“小柄な体をバランスよく見せたい”という福田さん自身の経験も踏まえ、フルレングスのものが多いという「Nave」のパンツ。中でもツータック&センタープレスで美脚効果も抜群の「バルキーツイル タックパンツ」は、同素材のブルゾンとの着用が可能。簡単にコーディネートが決まり、着回しが利くようにと、多くのアイテムがセットアップで展開があるのは【NAVE】ならではの大きな魅力。
――間もなく3月には「Nave」「ReNAVE」が本格ローンチされます。まだまだ始まったばかりですが、今後はどんな展開を考えていますか?
斉藤▼いまはエイジレスとかジェンダーレスといったことが、ようやくファッションにおいても浸透しつつありますよね。実際に娘のまわりの子たちを見ていても、女の子=ピンクといった感覚はもうなくて、全身黒のような格好いい服も人気だったりするんです。そういう既成概念のようなものを取り払い、変わりゆく世の中に合わせて柔軟に……ファッションだけというよりも、社会全体のムードや気分に寄り添いながら、「ReNAVE」の服作りを意識していきたいと思っています。
――福田さんはいかがですか?
福田▼早くも来季のことで頭がいっぱいですが……(笑)。「Nave」に関してはトレンドを楽しみやすいブランドということもあるので、さまざまなブランドとのコラボレーションなどを通じて、さらに多くの方に知っていただけたらいいなと思います。「ReNAVE」「×NAVE」と同様に、ますます【NAVE】全体を盛り上げていきたいですね。
斉藤▼先行して行われた「×NAVE」のポップアップでも、カップルで買いに来てくださった方や、旦那さんのためにとオーダーしてくださった奥様もいてとてもうれしかったです。これからはメンズとかレディースということにとらわれず、自分に似合う“いいもの”を賢く選択する時代。性別や世代を超えて、誰もが自由に楽しめる存在として、【NAVE】を愛していただけたらと思います。
ABOUT DIRECTORS
(右)福田亜矢子:Stylist/Nave Director
ロンドンへの留学を経て、スタイリストとして独立。その時々の旬のアイテムを女性らしく、日常に着やすく落とし込んだスタイリング術はつねに注目を集め、数多くのファッション誌でたびたび特集が組まれるほど。プライベートでは二児の母。
(左)斉藤くみ:Stylist/ReNAVE Director
ファッション誌をはじめ、カタログや女優のスタイリング、ブランディングなど幅広い分野において活躍中。ベーシックやスタンダードを基本のスタイルとしながらも、どこか女性らしさやメンズライクな要素を取り入れた独自の世界観が人気。プライベートでは二児の母。
STAFF
Photography : Remi Hasegawa[S-14]
Styling : Ayako Fukuda,Kumi Saito
Hair : Takako Koizumi[HITOME]
Make-up : Yurika Ebana
Model : Anna F[TOKYO REBELS], ASIA Zebracka[STAGE]
Edit & Text: Machi Ito